初めてでもわかりやすい！インクジェットラベル用紙の選び方

• キッチンで、調味料ラベルに使いたい。
  • それなら、濡れた手で触るかもしれないから水に強いタイプにしよう。

• ラベル素材を使って、インクジェットプリンターで印刷して、自分でカットしたい。
  • それなら、インクジェット用のラベル用紙で自分でカットするからフリーカットタイプにしよう。

• 見やすいもの、使いやすいものがいい。
  • それなら、瓶に透明ラベルを貼ると文字が見えなくなるかもしれないから色はホワイトにしよう。

イメージが湧いてきたら忘れないように要点を箇条書きでメモしておきましょう。

• 水に強い
• インクジェットプリンター用ラベル用紙
• フリーカット
• 用紙の色は「ホワイト」

このメモを頼りにラベル用紙を探していきます。

ラベル用紙には、インクジェットプリンター専用・レーザープリンター専用・プリンターを選ばないタイプ（マルチプリント）の3種類があります。自宅にプリンターがあるほとんどの方は家庭用のインクジェットプリンターを使っていると思うので、レーザープリンター専用ラベル用紙はほぼ使うことがないでしょう。

さらにインクジェットプリンターは、染料系インクジェットプリンターと顔料系インクジェットプリンターの2種類があります。まずは自分のプリンターが染料系か顔料系か確認して、対応しているラベル用紙を選びましょう。

染料・顔料とはインクの種類のことです。
顔料インクはインクジェット専用紙でもうまく印刷できないことがあります。

ラベル用紙のラインアップはA4サイズが中心です。プリンターも特殊なものを除きA4サイズは必ず印刷できます。特に理由がなければラベル用紙のサイズはA4サイズを選びましょう。

シートの内容量はお好みですが、初めて使う商品は失敗に備えて少ない枚数を買いましょう。

1片のサイズとは、シール1枚のサイズのこと。面付けとは、そのシールがA4ラベル用紙1枚から何枚とれるかです。ちょっとイメージしにくいと思うので例を用意しました。

面付けが「2面タイプ」の場合

• 2面（1列×2段）
• 1片190mm×122mm

1片190mm×122mmのシールが、A4サイズから合計2枚とれることになります。

面付けが「12面タイプ」の場合

• 12面（2列×6段）
• 1片90mm×42mm

1片80mm×40mmのシールが、A4サイズから合計12枚とれることになります。

面付けが「ノーカット（1面）タイプ」の場合

1面（ノーカット）では「A4サイズそのままのシールが1枚とれることになります。

ノーカット以外の面付けは、全てハーフカット（台紙は切り離さずラベルだけ切ってある状態）されています。ハーフカットしてあるラベル用紙は、印刷後にハサミを使うことなく1枚1枚を剥がすことができます。ただしハーフカットの切れ目に印刷位置を合わせなければ印刷と切れ目がずれてしまうので最初の位置合わせが肝心です。対してノーカットは、印刷後に自分でカットしなければいけない手間がありますが、印刷位置をシビアに合わせなくてもいいこと、自由な形にカットできることに利点があります。

シールを大量に作る場合は、ハーフカットしてあるラベル用紙が向いています。最初の位置合わせや設定は大変ですが、印刷し始めたら早くて楽だからです。

シールを少しだけ作る、円や楕円、四角形以外の変形サイズのシールを作る場合は、ノーカットのラベル用紙が向いています。印刷や設定に時間をかけず自分でカッターでカットしたほうが早くて楽だからです。

メーカーによって表現のしかたが異なります。
ノーカット（1面）タイプは「カット自由自在」「自由にカットできる」「フリーカット」「オリジナル用」などと表現されています。

ほとんどのラベル用紙の材質は、紙製かフィルム製のどちらかです。コスパなら紙製、耐久性やバリエーション豊富さならフィルム製が勝ります。特殊な材質ではマグネット製、布製などもあります。

メーカーによって表現のしかたが異なります。
フィルム製ラベルの場合は「やぶれない」、紙製ラベルの場合は「上質紙」「マット紙」「スーパーファイン紙」などと表現されています。

「ラベル用紙自体の色」です。紙製はホワイトの他にクラフト、蛍光カラーなどがあります。フィルム製はホワイトや透明の他にゴールドやシルバー、ホログラムなどもあります。

一点注意したいのは、色の濃いものや文字や柄の上に貼る時。透明ラベルを濃い色のものに貼ると文字やデザインが見えなくなってしまうので、明るい色のものにしか貼れないと覚えておきましょう。透けなさそうなホワイトでも柄や文字の上に貼ると透けることがあります。そのような時は、下地が透けない隠蔽性ラベルを使いましょう。

ちなみに黒色のラベル用紙というものは存在しません。インクジェット・レーザープリンターどちらも、白色インクがないため白を印刷できないこと、地色の黒が透けてしまってきれいに発色しないことが理由です。黒い紙へ印刷したい方はデザインオーダーから承っております。プリンターではできない黒い紙の名刺やカードも制作できるのでお気軽にご相談ください。

ラベル用紙の「表面の質感」です。ほとんどのラベル用紙は、光沢（フォト光沢）かマット（つや消し・つやなし）のどちらかです。

光沢は発色がいいので、鮮やかな色や写真は美しく仕上がります。ただし光を反射するので角度によっては見ずらいことも。マットは発色はやや劣りますが、光を反射しないので文字が読みやすいです。もちろん好みで選んでもOKです。

ラベル用紙の特性の一つ「粘着力」です。一般的な粘着力のものから、しっかり貼れる強粘着、貼ってはがせる再剥離、冷蔵庫などの低温下でも使える冷凍シールなどがあります。

なお粘着力は、メーカーや商品によって違うので注意が必要です。再剥離ラベル用紙でも、貼るものによっては糊が残ったり下地が剥がれることがあるので、事前に目立たないところでテストするか、貴重品には貼らないようにしましょう。

メーカーによって表現のしかたが異なります。
再剥離タイプの場合は「キレイにはがせる」「貼ってはがせる」「はがしやすい」「糊あとなくはがせる」「糊が残らない」などと表現されています。

ラベル用紙の特性の中で最も注目されるところ「耐水性」です。キッチン・ダイニング・ランドリーなど濡れた手で触る可能性がある場所使うものには、必ず耐水性を選びましょう。

常に水にさらされるバスルームなどで長期間使用すると、どうしてもにじみや剥がれが発生します。屋内用ラベルは生活防水程度の耐水性だと考えてください。

メーカーによって表現のしかたが異なります。
「にじまない」「濡れてもOK」「水に強い」「超耐水」「撥水」などと表現されています。

ラベル用紙には粘着力、耐水性以外に様々な特性があります。その一部をご紹介します。必要に応じてこれらの特性のラベル用紙を選びましょう。

• 速乾性ラベル
  インクが短時間で乾くラベルです。
• 延伸性ラベル
  丸みを帯びたものでもシワになりにくい特性を持ったよく伸びるラベルです。塗装のかわりに装飾用として使うことが多いです。
• 隠蔽性ラベル
  「下地が透けない」「下地がかくせる」などと記載の商品です。柄や濃い色、文字の上に貼っても下地が透けにくいので、訂正シールや目隠しに使えます。
• 気泡が入りにくいラベル
  「きれいに貼れる」などと記載の商品です。空気が抜ける特殊な糊を使用することで気泡を入りにくくしたラベルです。プラスチック素材や大きなラベルを貼る際に重宝します。
• 書き込めるラベル
  鉛筆やペンを弾かない筆記性のあるラベルです。紙製が中心ですが一部フィルム製もあります。タックシールなどに使います。
• 転写ラベル
  水を使って貼るラベルです。仕上がりがきれいですがラベル自体が薄いので耐久性は低いです。タトゥーシールや模型用シールなどに使います。
• 吸着シート
  「繰り返し使える」などと記載の商品です。ガラスや鏡などの光沢面に吸い付くように貼れるシートで、何回でも貼り直しができます。屋内外の期間限定サインなどに使います。
• 屋外用ラベル
  屋外使用を前提としたタフなラベルです。耐光性（UVカット）・耐水性・耐久性の高さが特徴で、汚れに強く強粘着です。屋内用を外で使うとすぐに劣化し剥がれてしまうので、屋外用を使うようにしましょう。